ochiba

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農のある暮らし・循環する遊び場

東京都練馬区

落ち葉を廃棄せずに集めて、遊び場にする。
子どもが遊ぶうちに土に還り、土は地域の中で循環する。

白い背景に、地面をお椀のように浅くくぼませた場所と、そこにたまった落ち葉だけを、全体が見えるように描いたドローイング。茶・黄・赤の小さな葉が一枚ずつ重なり、くぼみの縁が丸く閉じている。

街中では秋になると、公園の落ち葉が袋にまとめられて、清掃されます。

森ならば放っておけば土になるものが、人の暮らしの中で循環が失われ、廃棄物として扱われてしまいます。

森で見る落ち葉はとてもキラキラしているのに、どうして街では嫌われてしまうのでしょうか。

落ち葉が資源に変わる循環のあり方について考えます。

落ち葉の一年

ここから先は、まだ実現していない風景です。同じ場所を、秋から初夏まで描いています。

秋

廃棄ではなく、落ち葉を集める

公園や平地林に積もった落ち葉を、ゴミとして出さずに一か所へ集めます。地面をお椀のように浅くくぼませた場所に、落ち葉をためていく。それだけのことから始まります。

地面をお椀状に浅くくぼませた円い場所に、落ち葉を集めているドローイング。縁から箱や腕に抱えた落ち葉を入れる人、熊手で寄せる人、落ち葉の上に飛散を防ぐネットを広げる人が描かれ、奥の一部には石を敷いた面がまだ見えている。奥に淡い色の木立と鳥、空はターコイズからクリーム色へのグラデーション。

晩秋

落ち葉溜まりが、遊び場になる

落ち葉が溜まれば、自然と入りたくなる。飛び込みたくなる。誰かに頼まれてやることではなく、目の前にその場所があるからそうなる、遊びを通して進行するプロジェクトを目指します。

落ち葉をためたお椀状のくぼみの中で遊ぶ子どもと大人のドローイング。落ち葉を放り上げる人、しゃがみ込む人、歩きまわる人が小さく描かれ、縁には飛散を防ぐネット、奥では太極拳をする人たちの姿がある。空は淡い山吹色。

冬

人が集まり、切り返す

堆肥づくりでいちばん大変なのは、ためた落ち葉を掘り返して混ぜ、空気を入れる「切り返し」だそうです。遊びの中で起きることと、この作業は、かなり重なっています。

葉を落とした白い木立を背景に、落ち葉をためたくぼみの中に人が集まり、かがみ込んで落ち葉を混ぜているドローイング。空は淡い黄色。

春

落ち葉が、土に変わる

踏まれて、崩れて、混ざって、空気が入る。冬を越えるころ、だんだんと落ち葉の色が変わりはじめます。落ち葉だったものが、土になっていく。

くぼみの中央にたまった落ち葉が黒い土の色に変わり、その上や、石を敷いたまわりの縁を子どもと大人が歩いているドローイング。奥には緑の葉をつけた木立、空は黄緑から淡い黄色へのグラデーション。

初夏

堆肥となり、地域で循環する

できた堆肥が、地域で循環する仕組みを考えます。必要な人が必要なだけ持っていける形にできたら、誰かの家庭菜園を始める背中を押すことができるかもしれないし、給食の野菜を作る土になるかもしれない。でもそれは、確かに自分が遊んだあの落ち葉、あの土が関わっている。

落ち葉が土になったくぼみから、大人と子どもがスコップで堆肥を掘り出して袋に詰め、軽トラックで運び出しているドローイング。まわりには石を敷いた面が見えている。奥には緑の葉をつけた木立と飛ぶ鳥、空は淡い水色。

遊び場と堆肥場は、同じ形をしている

今でも落ち葉は武蔵野地域で、落ち葉堆肥農法として農業に活用されています。

そこでは、落ち葉を集める作業、切り返しの作業、管理する過程そのものが暮らしと結びつき、また子供たちの遊びとして恒例行事となっています。

落ち葉を集めて細かく砕いて、かき混ぜる。どれも堆肥化するのに必要な作業ですが、落ち葉を使った遊びとしても捉えることができます。

落ち葉の遊び場を地面ごと切った断面のドローイング。地面を浅くお椀状にくぼませ、上から落ち葉・竹パウダー・石敷舗装・透水モルタル(竹チップ混合)・敷砂・砕石の層が重なっている。落ち葉がたまった中や縁で子どもと大人が動き、外周には秋だけ落ち葉の飛散を防ぐネットを張る。太陽の光と発熱、しみ込む水の流れが矢印で示され、右手には葉を落とした大きな木が根を広げている。左端は近隣農地。空は水色。

練馬での落ち葉の可能性

練馬区には、東京区部の農地のおよそ4割が集まっています。住宅地の中に隣接して農地が数多く残る地域です。そのため地域に根付いている住民の方たちも多く、地域愛に満ちた場所でもあります。

一方で、23区でもあることで、住民の入出頻度もとても高く、常にコミュニティは活発に変動していきます。

出典:練馬区「都市農業の現状」(区の会議資料)

住宅地に囲まれた練馬の畑のドローイング。手前で数人が落ち葉の積もった地面にかがみ込んで作業し、奥に一戸建ての家並みが続く。

つくるのは、つながる場所

新しくコミュニティをつくろうとしているわけではありません。すでにある地域の活動が、落ち葉というひとつのものを介して横でつながる。そのつながり方のほうに、可能性があると思っています。

いまの状況

2026年度(令和8年度)、練馬区みどりのまちづくりセンターの「まちづくり活動助成事業[たまご部門]」に採択され、同センターと協働して進めています。

2026年11月ごろ
落ち葉堆肥づくりの講習会(日程・会場・講師は調整中)
2026年11月8日
まちづくり活動助成事業 中間発表会
2026年11月下旬〜12月中旬
地域の落ち葉掃きと協働(日程調整中)
2026年12月〜
堆肥の定点観測

決まったことがあれば、その都度ここに書き足していきます。

関わっている人と団体

ochiba(2026年3月設立)

中馬 啓太

代表理事/建築家・一級建築士

チューマアーキテクトアンドアソシエイツ一級建築士事務所 代表

山崎 嵩拓

理事

東京大学 環境デザイン研究室 特任助教

浪崎 直子

理事

帝京科学大学 アニマルサイエンス学科 講師/日本海洋教育学会 副会長

協働

みどりのまちづくりセンター

公益財団法人 練馬区環境まちづくり公社

2026年度 まちづくり活動助成事業[たまご部門]として採択。企画の実現に向けて協働しています。

一緒に進めてくださる方・団体が増えたら、ここに書き足していきます。

連絡先

一緒に落ち葉を踏みたい方、できた堆肥を畑で使ってみたい方、場所や活動について話してみたい方。見に来ていただくだけでも歓迎です。

ochiba@chuma-archi.com Instagram @ochiba_nerima

読み物

落ち葉と堆肥、練馬の都市農業、遊び場のこと。調べたことと、考えていることをまとめています。